大雪山旭岳
2000年7月10日公開


(写真は旭岳。5合目展望台から。2000.6.26撮影)

 旭岳は大雪山系に位置する北海道最高峰(2,290m)の山です。
 ロープウェイがリニューアルオープンし、旭岳を目指す人がますます増えそうです。
 ロープウェイ新装オープンにあわせて早速行ってきました。


旭岳ロープウェイ
 旭岳ロープウェイは架け替えられ、2000年6月26日、リニューアルオープンしました。
 オープン初日に早速行ってきました。きれいなロープウェイにかけかえられ、定員も以前の倍の100人。わずか8分程度の乗車で一気に旭岳5合目まで運んでくれます。

 オープン初日はロープウェイは6時から営業でした。私はぐずぐすしてて6時の一番便には乗れず、次の6時15分の便に乗ることになりました。
 一番便は60人ほど乗り込んだようですが、次の便はがらがらで私ひとりでした。ロープウェイ2号機初乗りをひとりで味わうことができました。
 初日とあって中も大変きれいでした。液晶テレビで案内放送が流れるなど、ハイテクっぽい部分もありました。


旭岳に登る
 朝6時台はさすがにほとんどの人が登山目的で来ています。
 先のロープウェイであがってきた人たちが準備しているのを目に山頂に向け出発しました。

 いきなり雪渓が残っています。
 まだ5合目の姿見の池に向かう遊歩道の中での光景です。

 頂上までガレ場(火山レキ)が続いていきます。
 植物はほとんどないので殺風景ですが、まわりの風景や、目標の山頂が見えているので気分的にけっこうラクです。
 写真は8合目。ふもとの景色が大変きれいです。

 5合目から2時間足らず(私は1時間半ほどだったかな?)で山頂に着きました。
 北海道最高峰の頂はほかにさえぎるものがなく、大パノラマが拡がります。
 この日は天候も大変良く、阿寒富士や斜里岳、羅臼岳の方まで見えていたようです。言われてみればそうかな、と思いながら景色を見ていました。こんな眺めの日はなかなかないそうです。朝8時頃のことです。

  
 左の写真は南方向、トムラウシ、オプタケシケ、美瑛岳、十勝岳、富良野岳方向で、左奥に日高山脈、右奥に芦別山系も見えます。
 右の写真は東方向、北海岳、赤岳からはるか遠くには雌阿寒岳、斜里岳、羅臼岳も見えました。写真では確認しづらいと思いますが。


旭岳から間宮岳・中岳分岐・裾合平を縦走する
 このコースでは、旭岳までの登山と異なり、間宮岳、北鎮岳分岐を過ぎて黒岳縦走者とも別れるとかなり登山者が少なくなります。ヒグマ出没地帯も通りますので注意が必要です。
 ガイドブックにはロープウェイ駅〜旭岳〜中岳分岐〜裾合平〜ロープウェイ駅まで6時間とか7時間とか書いてありますが、私は山頂での30分の休憩と黒岳温泉の入浴時間も含んで5時間半ちょっとで回ってこられました。

 旭岳の裏側を黒岳方向に歩いていきます。
 裏側は雪渓が残っており、この上をひたすら降りていきました。
 スキーかそりでも持っていれば楽しい下山だったでしょうが、スニーカーにはただただ苦痛でした。

 ハイマツ帯を降りていくと中岳温泉という野天の温泉がぽつんと沸いています。
 川の水が流れ込んでいて適温でした。
 なお、この前後はヒグマ出没地帯です。注意。あとの登山者のためにも間違ってもゴミは残さないように。

 この日は雪渓が多い中、少しながらも花が顔を出していました。
 花の群落で有名な裾合平は雪渓に覆われていました。


ロープウェイ駅に戻って・・・
 12時過ぎ、ロープウェイ駅に戻ってきました。
 朝とはうってかわって、観光客が増えており、帰りのロープウェイも混雑していました。
 5合目から姿見の池、夫婦池に遊歩道が張られており、そこだけ歩いて降りていく方が非常に多いですが、標高差も500mちょっとと厳しいわけでもないので、ぜひ山頂まで行って旭岳を味わってほしいなと思います。あんまり混んでも私はやだけど。

 新装オープンしたロープウェイ旭岳温泉駅。
 この日はオープン記念祝賀会が開かれたほか、ロープウェイ利用者にも菓子が振る舞われた。


ATTENTION!!
登山のマナーについて
 このコースにはロープウェイ駅以外にトイレは1カ所たりともありません。つまり6時間トイレに行けないわけです。高山植物がありますので登山道の外に出てもいけません。止むを得ずしたいときは場所を十分に選んで下さい。紙など自然界にないものは必ず持ち帰って下さい。
 また大雪山系は知床・道南と並びヒグマの多いところです。クマは缶ジュースなどの甘いものや人間の食べ物が大好きです。登山者を守り、また山をきれいに保つためにも空き缶やゴミなどを決して残さないようにしましょう。


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